椎茸のあらまし、原木しいたけと菌床しいたけの生産者ルポ、しいたけ図鑑、調理師専門学校の先生による家庭向けとプロ向けの絶品椎茸料理、しいたけに含まれる各種健康機能性成分の解説、大分県乾椎茸品評会レポート、写真３枚で表現するしいたけアートなど、盛りだくさんの特集です。

食材のあらまし／椎茸
福政幸隆（日本きのこセンター 菌蕈研究所 所長）
生態、特徴、食文化、乾しいたけと生しいたけ、原木しいたけと菌床しいたけなど、しいたけの基礎知識を学びます。
にっぽんの食材紀行／世界農業遺産の自然が育む原木しいたけ
くにさき半島 山や・山口勝治
打たれても出る、菌床しいたけ
農事組合法人 水鳥〜宮城県栗原市〜
豊かな自然に育まれた宮城県栗原市で菌床しいたけを栽培する、農事組合法人 水鳥。２度の震災被害を乗り越えて、たくましく経営を続けています。
個性を知る／しいたけ図鑑
山本真史（一般財団法人日本きのこセンター）
しいたけの図鑑です。さまざまな乾しいたけやその利用法を紹介します。
食材塾／椎茸の料理
大山喬之（新宿調理師専門学校）
森の宝石、乾しいたけ
大分県乾椎茸品評会／神谷禎恵
さる６月５日、大分県大分市のホルトホールにて、第58回大分県乾椎茸品評会が開催されました。約1400点の、芸術品と言えるような美しい乾しいたけが展示されていました。
しいたけと健康〜各種健康機能性成分を中心に
食材のおはなし／時本景亮（日本きのこセンター 菌蕈研究所 名誉研究員）
きのこ類には、健康に有用な成分がいろいろ含まれていると言います。なかでもしいたけは、天日（紫外線）に当てるとビタミンD2が増え、骨を丈夫にすることがよく知られています。さらに近年の研究では、それ以外のさまざまな成分による健康効果が判明しつつあります。ここでは、しいたけの食味と健康に関係する成分について整理し、しいたけが「おいしくて健康につながる食材」であることを明らかにします。
しいたけ模様、さまざま
上野美奈子（大分県農林水産研究指導センター 林業研究部 きのこグループ主幹）
しいたけは、成長段階ですでに模様が入ります。その美しさに魅せられ、10年以上かけて少しずつ集めた写真のコレクションを、じっくりご堪能ください。
Three Moments／小澤晶子（カメラマン）
しいたけ
その号の特集をキーワードにして、３枚の写真を自由に撮るグラビア・ページです。しいたけの世界がアーティスティックに展開されています。


好評連載

虎屋文庫「いとおかし 和菓子の世界」
菊（最終回）
所 加奈代（株式会社虎屋　虎屋文庫）
四季折々の風物をうつした和菓子の意匠について解説しています。今回は、夜露にきらめく菊の花に見立てた風流な和菓子『菊の露』をご紹介。かつて、五節句の一つ、旧暦９月９日の重陽（ちょうよう）には、長寿の象徴である菊花を愛で、花を浮かべた菊酒を楽しんだそうです。

Shokuseikatsu Report
食べることは命をいただくこと
さる７月６日から12日まで、東京都中野の小劇場・スタジオあくとれにて、「ぬ企画」の公演、『新芝浦食肉センター』が行われました。小学６年生たちが楽しみにしている社会科見学。その見学先を決めるため、無記名投票を行ったところ、豚肉の食肉センター（と畜場）に一票入る。はたして……というあらすじのお芝居です。

思考軸探求
当たり前のことを当たり前に。
野崎洋光（分とく山 総料理長）
日本料理の名店「分とく山」で総料理長として腕を振るうかたわら、確かな技術と豊富なアイデアをもとに、テレビ、雑誌、講演、イベントなどで幅広く活躍する野崎さん。「なぜ？」「どうして？」と物事の本質について絶えず自分に問いかけながら、料理人の道を歩んできました。

知っておきたい食と健康の最新研究
葉酸
田島 眞（実践女子大学 学長）
胎児の脳や神経等の発達障害を防ぐため、妊娠を計画している女性や妊婦には欠かせないビタミンとして、近年よく知られるようになった葉酸。では、どれくらいの量をどうやって摂ればよいのでしょう？　実は、意外にややこしい問題なのです。

ダイエット・ゼミナール
はらすまダイエット、成功の秘訣
中川 徹（株式会社日立製作所 日立健康管理センタ 副センタ長）
認知行動科学の理論をダイエットに応用した『はらすまダイエット』。その成功のために重要なことは、ダイエットをする本人（チャレンジャー）のやる気を引き出すこと、そして、手順を踏みながら進めていくことです。

身近なエビデンス
ウナギが食べたい
中西載慶（東京農業大学名誉教授）
身近にある食材や食品・栄養について、おもしろく解説する栄養学エッセイです。今回は、ウナギについて。日本のウナギ食文化を紹介し、謎の多いウナギの生態について解説します。

BOOK REVIEW
『家庭で作れる南インドのカレーとスパイス料理』
レシピの形をしたインド食文化論
インド料理研究家の香取 薫さんの新刊です（発行：河出書房新社）。ここ数年、人気になっているという「南インド料理」を取り上げています。「あっという間にできる」レシピ本とは一線を画した、本格的なレシピ本なのですが、懇切丁寧に説明してあるので、誰でもおいしく作れます。料理だけでなく、インド食文化論も楽しめる一冊です。

それでももやしは伸び続ける
友と作り上げた「もやし栽培キット」という思い
飯塚雅俊（もやし屋）
埼玉県深谷市でもやしの生産・販売を営む飯塚さんのエッセイ。自分たちの作るもやしに、市場に広まっているもやしとは異なる魅力があると言うことをアピールするため、飯塚さんは友人と共に「もやし栽培キット」の開発に取り組みます。

先生の革鞄
低いのも怖い
出浦照國（昭和大学藤が丘病院客員教授）
塩の摂り過ぎによる弊害について、これまでいろいろと取り上げてきましたが、逆に「低ナトリウム血症」も、さまざまな症状をきたすリスクがあります。摂り過ぎも不足も問題なのです。

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