15歳で将来の夢を料理人と決め、故郷を離れた三国少年。貧しかった少年の頃、働きながら夜間の調理師学校に通った日々、料理を作ることがかなわず鍋洗いに明け暮れた修業時代。「神様はどうしてこんなに不公平なんだろう?」と思いながら、育ちや環境を恨みもせず、ひたすら壁を乗り越え前に進み、料理人として世界的な成功を収めた。しかし夢をかなえたいま気づくのは、味覚も精神力も、すべては子ども時代に培われていたという自分のルーツだった。豪快で飾らない語りは、次世代をつくる若者たちへの愛情にあふれている。【「BOOK」データベースの商品解説】